VAIO typeSもモデル終盤にさしかかってるだろうけど、
これほどまでにメンテナンス性に優れたノートPCも珍しいので、
今後のために?CPU換装について
参考までにデータベース化しておく事にした。
【CAUTION!注意!】
本体を分解、改造した場合、
ソニースタイルの保証はおろか、メーカー保証も一切なくなります。
リスクを承知の上で個人的に楽しんでいるものであり
この記事を読んで同様の事をして、
万が一生じた損害は全て自己責任となり、
当方やメーカーは一切その責を負いません。
その事を承知いただいた場合のみ以下をご覧ください。
----------------
<SZ前期型とSZ後期型>
VAIO typeSは、
2006年1月に初代(VGN-SZ90S)が発売されてから、
現在6代目となる(VGN-SZ95S)まで続いて来てるけれども、
内部的にモデルチェンジをしてるため
前期型と後期型に分けられる。
特にその中でも
CPUと親密な関係にあるチップセットが変更になっている事から
VAIO typeSの前期型と後期型では
搭載できるCPUに根本的な違いがある。
【VAIO typeS 前期型(VGN-SZ90~93)】
チップセット:Intel 945GM Express
Core 2 Duo プロセッサー
T7600(2.33 GHz 667MHz 4MB)
T7200(2.00 GHz 667MHz 4MB)
T5600(1.83 GHz 667MHz 2MB)
T5500(1.66 GHz 667MHz 2MB)
Core Duo プロセッサー
T2600(2.16 GHz 667MHz 2MB)
T2400(1.83 GHz 667MHz 2MB)
T2300(1.66 GHz 667MHz 2MB)
Core Solo プロセッサー
T1300(1.66 GHz 667MHz 2MB)
Celeron M プロセッサー
430(1.73 GHz 667MHz 1MB)
420(1.60 GHz 667MHz 1MB)
上記が
SZ90~SZ93に至るまでに搭載されたCPUのリスト。
チップセットが同じという事から推察すると、
前期型とされる
VAIO typeSに搭載できる最速のCPUは、
Core 2 Duo T7600(2.33GHz)という事になる。
以下T7400(2.16GHz)、T7200(2GHz)と続く。
逆に、45nmプロセスのCPUへは
全く対応してないので注意。
-・-・-・-・-・-・-・-・-
【VAIO typeS 後期型(VGN-SZ94~95)】
チップセット:Intel GM965 Express
Core 2 Duo プロセッサー
T9500(2.60 GHz 800MHz 6MB)
T9300(2.50 GHz 800MHz 6MB)
T8100(2.10 GHz 800MHz 3MB)
T7250(1.80 GHz 800MHz 2MB)
Core 2 Duo プロセッサー
T7700(2.40 GHz 800MHz 4MB)
T7500(2.20 GHz 800MHz 4MB)
T7300(2.00 GHz 800MHz 4MB)
T7100(1.80 GHz 800MHz 2MB)
チップセットがGM965となって
CPUソケットは、Socket Pに対応。
現時点(2008年6月)での最速のCPUは
45nmプロセスを採用した新CPUの
T9500(2.60GHz)やT9300(2.50GHz)。
ただし、
Core2Extremeの存在や
新たにSocket Pに対応したCPUが登場した場合も含めて
まだ他に搭載できるCPUの可能性は十分にある。
----------------
<VAIO typeS共通のCPU換装>
前回、VAIO typeSのXPモデルでも書いたけど
念のために今回はVistaモデルとなるVGN-SZ95USでも同様に
CPUの取り付け位置の確認をしてみた。
まず最初に、バッテリーを取り外しておいて
本体を裏返す。
パームレストを手前に向けた状態で
バッテリーに近い位置に、
変形した形のパネルが確認できるので、
それを固定する4つのネジをはずす。
そして、
奥側に平行ずらすようにすると
カバーがはずれる。
そうすると、
CPUを廃熱するためのヒートパイプが現れる。
左側に見えるシルバーの金属ヒートシンクのみが
2つのネジで固定されてるので
それをはずす。
後はヒートパイプを持ち上げると簡単に抜ける。
すぐに剥がれない場合は、
おそらくCPUとヒートシンク部分がシリコングリスで
くっついてる可能性があるので
少し力を加えてやればスポっと抜けるはず。
ネジ合計6本でいともあっさりとCPUにまで遭遇できる
アクセスのしやすさ。
ちなみに
このカバーは、当初は樹脂製だったものの
SZ94PSやSZ95では金属製に変更されている。
廃熱のためのスリットが入っているだけだったものから
熱伝導シートが貼られるようになって
底面にも熱を逃がそうとする工夫が見てとれる。
廃熱のシステムは、
基本的にはCPUの熱を、
銅製のヒートパイプを伝って、本体背面の空気口から熱を逃がす。
背面出口の部分には、何枚もの金属板で構成されたユニットに向かって
内部に配置してあるファンが回る事で
熱を外に吐き出す仕組み。
冷却ユニットを取り除くと、
もう目の前にCPUが確認できる。
CPUは、マザーボードに固定されているので、
マイナスネジか何かでロックを180度まわすと、
CPUが解除されて
取り外しが可能になる。
逆にCPUを装着する時の注意点としては
CPUの向きとソケットの向きを必ずあわせる事。
ソケット右端の上部に見える▲マークと、
CPUの四角のうち1箇所にある▲マークを
それぞれを方向を合わせてハメて
ロックを180度回してCPUを固定すれば元通り装着完了。
後は、
CPUコアの接地部分にシリコングリスを塗って
冷却ユニットをもどしてネジを固定していけば終了。
----------------
<実際に試してみたVAIO typeSのCPU換装>
換装テストの一環として
VGN-SZ95USに、
当初載っていたCore 2 Duo T9500(2.60GHz)から、
T9300(2.50GHz)とT7700 (2.40GHz)に
CPUを載せ換えてみたけど、特に問題なく動作した事を確認。
Windows Vistaの
『パフォーマンスの評価』では、
Core 2 Duo T9500(2.60GHz)・・・5.5
Core 2 Duo T9300(2.50GHz)・・・5.5
Core 2 Duo T7700(2.40GHz)・・・5.3
という結果。
さすがにこの大雑把なベンチだと
CPUの性能さがわかりにくいので
『CrystalMark 2004R2』でもテスト。
CPUに依存するALU、FPUテスト結果は、
以下のとおり。
Core 2 Duo T9500(2.60GHz)
Core 2 Duo T9300(2.50GHz)
Core 2 Duo T7700(2.40GHz)
CPU性能は、
ノートPCの性能を大きく左右する部分だし、
それが後からでも変更できる
VAIO typeSは
やっぱりデスクトップPC並みに利用価値が高い。
【VAIO typeS特集ページ】
【VAIO typeT特集ページ】
【TOPページへ】