VAIO typeZの前身となる
VAIO typeS(SZシリーズ)は、
販売終了した今でも、
まだまだ非常に優秀なモバイルPC。
このVAIO typeS(SZシリーズ)では、
今までも何度となく分解して
CPUやメモリ、ストレージの変更をしてきたけれど、
今、過去記事を見返してみると
ストレージ換装の際の
分解記事だけが極端に古くて
画像が小さいままでわかり辛くて自分が納得いかないという事と、
最近、SSDへ換装する際のトラブルもあるようなので
データベースとするために改訂版として書いてみようと。
【VAIO typeS(SZシリーズ)の過去記事】
・今さらでも魅力なWindows XP搭載のVAIO typeSプレミアムバージョン
・VAIO typeS<XPモデル>に、7200回転HDDを載せる。
・VAIO typeS<XPモデル>に、無駄にメモリー4GBを載せる。
・VAIO typeSのCPUを換装して高速化する!(その1)
・VAIO typeSのCPUを換装して高速化する!(その2)
・VAIO typeS<XPモデル>にフラッシュメモリーを搭載する(その1)
VAIO typeS<XPモデル>にフラッシュメモリーを搭載する(その2)
・SSD化したVAIO typeSを快適化計画(その1)
・メインメモリーを4GBにして仮想メモリーを目一杯利用する!
・SSD化したVAIO typeSを快適化計画(その2)
・VAIO typeSのCPU換装のまとめ。
・Windows Vistaにメモリー4GBを載せて体感速度をさらにアップ!
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<SSDへ換装をする際のトラブルの可能性>
どのPCをハード的にいじる場合には、
トラブルがゼロではない事を認識しておく必要がある。
というのも、このtypeS(SZシリーズ)だけでも
わかっている事例として、
選択するSSDによっては相性?の問題がある可能性があるという事。
typeS(SZシリーズ)の特に前期型となるSZ90~SZ93に関して、
取り付けたものの
BIOS画面上で、SSDが認識されないとか、
たとえ認識されていてもリカバリーが出来ないとか、
TrueImageのような環境移行ソフトを使うと成功したとか
それでもダメだった
と様々なトラブルがあるようで。
typeS(SZシリーズ)前期のタイプは、
チップセットが“Intel 945GM”なのでそれが原因か?
とも思われたけれど、
同じチップセットの他のPCでは動作している例もあるため、
そうとも言えず、
でも、何かしらの相性問題が存在する事には違いない。
【SZ90~SZ93でリカバリができなかった事例のあるSSD】
・BUFFALO「SHD-NSUM120G」
・A-Data 「ASX1128GSUMAL」
・OCZ「SSZ Core series V2」
その他にも、
typeS(SZシリーズ)後期型や
VAIO typeZへSSDを載せた際にも
上記と近い症状にあうケースもあるようなので、
こういったストレージの換装は、
決して手軽で安心安全な方法ではなく
それも全ては自己責任となる事だけはしっかり認識する必要がある。
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<VAIO typeS(SZシリーズ)の分解とリカバリー>
【CAUTION!注意!】
本体を分解して故障させると、
メーカー保証対象外のため
有償修理もしくは修理不能となる可能性があります。
この記事を読んで同様の事をして、
万が一生じた損害は全て自己責任となり、
当方や販売店、メーカーは一切その責を負いません。
その事を承知いただいた場合のみ以下をご覧ください。
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★以下のサムネイル画像をクリックすると
それぞれ大きい画像があります。
今回、分解したのは「VGN-SZ94PS」。
チップセットは、“Intel GM965 Express”
コードネーム「SantaRosa」のモデル。
まず最初にやっておく事としては、
「リカバリディスク」を作る事。
生のDVD-RかDVD+R DLを用意して、
プログラムの「VAIOリカバリツール」から、
リカバリディスクを作成する。
また、大切な個人用データがあるのなら、
バックアップは必須。
下準備が終わると、早速換装作業開始。
本体からバッテリーははずして底面を表にして置く。
作業中に液晶天板に傷がつかないように
柔らかい布などを敷いておくのを忘れないように。
本体底面にある4カ所のネジをはずす。
手前にある3ヶ所がパームレストを留めるネジで、
奥側の1箇所が、キーボードを留めるネジ。
4つのネジは黒。
手前3つのネジが短く、奥側1つのネジが長い。
取り外したネジはなくならないように
ケース等に入れておく事をお勧め。
次に、
本体をひっくり返して、
キーボードを上に向けて置く。
キーボードを取り外す。
キーボードの左奥側にある[F1][F2]キーの上部分と、
右奥側にある[Insert]キーの上部分に、
ツメがロックされているので、
細長いものでロックを押しながらキーボードを持ち上げていく。
その際、
ロックだけがはずれていても
キーボードの両端部分にある本体側の小さな出っ張りが
ひっかかっている場合があるので、
慎重に少しだけ手前に力をいれながら
持ち上げると、キーボードが浮き上がってくる。
キーボードと本体は配線でつながってるので、
間違っても勢い良くひっぱってはいけない。
ゆっくり持ち上げて
キーボード手前を起点にしたまま
裏返してパームレストの上に置く。
キーボードを分離するために、
本体につながってる配線をはずす。
本体側にある接続部分の両端を見ると、
小さなレバーで固定されているのがわかるので、
2つとも手前に引くと、ロックがはずれる。
そうすると、スっと
キーボードの配線が抜けて、
本体とキーボードが完全に分離できる。
次は、パームレストをはずす作業。
パームレストは、3ヶ所ほどネジで固定されているので、
それをはずす。
ネジの色はシルバーで、非常に短いもの。
それから、
パームレストからも本体につながる配線があるので
これもはずす。
まず先に見える配線は、ストッパーでとまっているので、
ゆっくりと上に持ち上げて、そして引き抜く。
ここのプラスチックのストッパーは特に割れやすいので注意。
それが抜けると、
その下にももう1本配線がつながっているので、
それは、緑色のフィルム部分を持ってゆっくりと
ひっぱれば抜ける。
注:この配線は後期型のもので、
前期型と後期型は若干違う。
パームレストを少し手前にズラした後に
に持ち上げると、本体から取り外せる。
これで、
SZシリーズの本体が全て見渡せる。
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ハードディスクの取り出し。
位置的には、パームレストの左手前に鎮座する。
HDDについたアームが3つのネジで本体に固定されているので、
それをはずすして、
HDDから本体基盤につながるフラットケーブルを
壊さないように均等に力を入れてひっぱれば簡単にはずれる。
そうすると、
HDDが本体から分離することができる。
とりはずしたHDDがある場所には、、
底面と側面に多数のスリットが入っていて、
さらに、
確かSZシリーズ後期型からは、
本体底面に熱伝導シートが貼ってあって
効率よく外へ熱を逃がす工夫が追加されている。
HDDを取り外したらSSDへと換装。
HDDへは、
本体へつなぐフラットケーブルと、
両サイドに金属アームが取り付けてあって、
底面には絶縁シートが貼り付けてあるので、
それらを全て取り外す。
HDDサイズは、
2.5インチサイズのもので、
インターフェースはシリアルATAのものなので、
基本的には、この規格に適合していれば装着可能。
ただし、注意したいのは厚さで、
9.5mm程度であれば何の問題もないけれど
極端に規格から外れた分厚いものは、
干渉以前に、金属アームが取り付けられない場合がある。
フラットケーブルをコネクタにハメて
はずれないようにテープで固定した後、
絶縁シートもせっかくなので付けておく。
SSDをまた本体のストレージの入るスペースに落とし込んで、
ネジで固定、
フラットケーブルをつなぐ。
この時、
フラットケーブルを接続部分にきちんとはまっているかどうかを
もう一度確認。
ここがきちんとささっていなくて
SSDが認識されない場合もるので、念には念を入れて。
後は、逆の手順を追って、
全てを元にもどしていくだけ。
当然、パームレストやキーボードの
接続ケーブルも間違いなくつながっている事の確認も重要。
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OSがインストールされていない状態でも、
電源を入れて[F1]キーを押せば
BIOS画面に移行するので、
そこで取り付けたSSDがまずは認識されているかを確認する。
ここで、
HDDの容量が表示されていればOK。
リカバリディスクを本体にセットして
もう一度最初から電源を入れなおす。
リカバリーディスクを読み込むと
リカバリー作業を開始。
全ての工程が終了して
Windowsの初期セットアップすれば無事完了。
SSDの高速アクセスを利用できるVAIO typeS(SZシリーズ)の完成となる。
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自己責任ながらもSSDへの換装は、
VAIO typeS(SZシリーズ)が劇的に快速化するのは間違いなく
この記事が、その際の一助となれば。
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